Interview 012

パン好きだからこそできる愛ある接客

「岡山天満屋店 パートスタッフ 」香川 友規さん

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どんな生活をされてて、どんなものが食べたいのかな? 一歩踏み込んで聞くんです

岡山の老舗百貨店「天満屋」。

岡山市北区表町にある天満屋岡山本店、地下1階のてんちか FOOD GARDEN内に、おかやまキムラヤ岡山天満屋店があります。

百貨店の一日が始まる朝10時。開店と同時に訪れると、色とりどりの制服を着た店員さんたちがピシッと立って「いらっしゃいませ」と出迎えてくれました。

その中に、おなじみの淡いブルーとピンクのエプロンを着たキムラヤパートスタッフ、香川友規(ゆうき)さんの姿もありました。

香川さんは、おかやまキムラヤ岡山天満屋店がオープンした2015年から働くベテランスタッフ。

2020年、5年目を迎えます。

仕事を探していた時に、オープニングスタッフの募集を見つけ、「百貨店の接客スキルを身につけたい」と応募したそうです。

「ふだんからキムラヤのパンを食べてどんな味か確認したり、料理への使い方を考えてお客さんに提案するんです」

キムラヤで働くようになってから、パンが大好きになって、休日にはパン屋巡りをすることも多いという香川さん。

働くことへの想いやこだわり、休日の過ごし方についてお話を聞きました。

キムラヤのパンへの愛情にあふれた、香川さんおすすめの商品トップ3も必見ですよ。

昔から、人前で話すことが大好きだった

――子ども時代の将来の夢は?

 香川:母親がバスガイドをしていたので、私もバスガイドになるのがずっと夢でした。

人前で話す経験を積もうと、高校時代は放送部に入ったり、生徒会長をしたりしていました。

弁論大会に出場し、全国大会まで進出したんですよ。

――すごい! 積極的に活動されていたんですね。

香川:今でも、とにかく話すことが大好きなんです。

夢が叶ってバスガイドになれましたが、朝早いのが大変で、すぐに辞めることになりました。

その職場で出会った夫と19歳で結婚し、21歳で娘を出産しました。

この年齢だと、周りはまだ学生をして遊んでいる友達が多く、うらやましかったです。

子どもはかわいいけど、自分の時間がなくなるので・・・。「社会と関わりたい、働きたい」という気持ちもありました。

パートを始めても、しばらくは子育てとの両立が大変でしたね。

娘が小学生になってからはだいぶ余裕が出ました。キムラヤで働き始めたのはその頃です。

――どうしておかやまキムラヤ岡山天満屋店で働くことに?

香川:引っ越しを機に、オープニングスタッフとして働ける場所を探していて、見つけたのがきっかけでした。

通勤はバスで30分かかるんですが、接客と言えば百貨店ですよね。

百貨店の接客を勉強したい!」というのが決め手で応募しました。

――話すことが大好きな香川さんにぴったりのお仕事ですね。実際に働いてみていかがですか?

香川:お客さまが名前を覚えてくださっているのが嬉しいです。

休みの関係でしばらくいなかったときは「あら、しばらく見なかったけど元気にしてた?」と声をかけてくださる方もいらっしゃるんですよ。

表町のあたりにはおかやまキムラヤがたくさんあるんですけど、うちを選んで来てくださっていると思うと嬉しいです。

悔しかったのは、食パンのオーダースライスを受けて、失敗してしまったときですね。

香川:「いいよ」と言ってくださったんですけど、「お時間ありますか?」と近くのキムラヤまで食パンをもらいにダッシュで行ったこともあります。

極力、お客さまのリクエストには応えたいので、失敗したときの対応に悩んだり、「もうちょっとがんばらんといけんな」と思ったりしますね。

――そこまでしてくださると、お客さまとしても嬉しいでしょうね。ほかに接客で心がけていることはありますか?

「何曜日には〇〇さんが来られるから、あの商品を入れておこう」と、仕入れを調整したりもしています。

キムラヤも、天満屋も、お客さまひとりひとりに向き合っての接客を目指していて、愛があっていいな、楽しいなと感じます。

例えば、「どの食パンがおすすめ?」と聞かれたら、「何を塗りますか?どうやって食べますか?」と聞くんです。

焼くなら、ぱりっとした方が美味しいかなと思って、「かたいの好きですか?」とかためをおすすめするし、そのまま食べるなら「やわらかいパンがいいですね」と提案したり。

サンドイッチでも、ホットサンドだったら「ぶ厚い方がいいでしょうね」と8枚切をすすめたり、ジャムだけ塗るという方なら12枚切。

このお客さまは、どんな生活をされてて、どんなものが食べたいのかな」と考えて、一歩踏み込んで聞くんです。

提案できるようになるには、自分の中で答えをもつこと。私もキムラヤのパンが好きでよく食べていて、料理好きだからこそ、生活と好みに寄り添った提案ができると思ってます。

休みの日の癒しもパン

――休みの日はどんな風に過ごしているんですか?

香川:キムラヤで働くようになってから、パンにはまっていて、休みの日は、総社や倉敷、里庄などへ行き、パン屋巡りをしています。

人気のパンを目当てに、朝から高速で向かうこともあるんですよ。

私の中で今、アツイのは、総社ですね。

――いろんなパン屋さんを巡っている中で、キムラヤのパンの魅力って何だと思いますか?

香川:お手頃な価格で、品質をずっと保っているのが魅力だと思います。

老舗なので、お客さまそれぞれに「コレ!」というお気に入り商品があります。

それだけ好かれる商品をずっと作り続けているというところがすごいと思います!

キムラヤの新商品も楽しみで、毎回、娘と食べ合いっこしてるんです。

キムラヤは今、新商品に力を入れていて、新しいことをいろいろ始めているので楽しいですよ。

――仕事もプライベートもパン三昧なんですね!

パンが大好きな分、最近はダイエットを兼ねて1日8km以上のウォーキングをがんばっています。

夫と「カエルが鳴きだしたね」、「花が咲いてるよ」なんて話しながら、歩いてます。

同じ道でも季節の変化を見つけながら歩くのが楽しいんですよ。

ハンドメイドにもはまっていて、今日のヘアアクセサリーも手作りなんです

リボンが好きなので、自分好みのものを手作りしています。

ほかにもピアスやネックレスを作ったり、友達同士で集まってハンドメイドをする会を定期的にしています。

これはみんなで手作りしたおひなさまの写真です。

みんなでそれぞれの人形をつくって、並べているんです。

小さい子どもがいる友達に、触れるおひなさまとしてプレゼントしたんですよ。

取材を終えて

ハキハキと元気にお話をしてくださった香川さん。

お客さまとのエピソードや、大好きなパンの話には、ひと際、瞳が輝いていました。

自分が食べることを楽しんでいるからこそ、ひとりひとりのお客さまの食べ方に寄り添った提案ができる。

キムラヤらしい、愛ある接客の姿がそこにありました。

パン好きな方はもちろん、自分の好みのパンを見つけたい方は、ぜひおかやまキムラヤ岡山天満屋店の香川さんに会いに行ってみてくださいね。

香川さんおすすめパンのコーナー

1位 ハラペコッペ(海老と玉子のスイートチリ)

えびと玉子とブロッコリーが入って楽しい。お子さんも食べやすいと思います。

2位 けしぱん

定番のあんぱんは外せない!

3位 大地のめぐみ国産小麦5枚切

値段が手ごろで、家庭で毎日食べても負担にならない。美味しいのでおすすめ。

Writer

こばん

岡山県浅口市在住。日本全国をカブで旅するフォトライター。大阪府出身。 好きなキムラヤのパンは「チーズの山」。


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