大切な人との時間は、条件付きじゃなくて良い | ず~っと、幸せなひととき

Interview 001

大切な人との時間は、条件付きじゃなくて良い

ブロガー やぶなおさん

ロゴ

SNSやYouTube、ブログを仕事にしている人の暮らしって気になりませんか?

2020年はコロナウィルスの影響でオンラインで仕事をする人も増え、ネットを中心にする人も少しずつ増えてきました。
やぶなおさんは、SNSやブログ、YouTubeを通じて日常を発信しながら、地域企業や個人の発信サポート、岡山の魅力を伝える活動をされているかた。

記念すべき第一回目の「ひととき」は、やぶなおさんに今のお仕事を始めたきっかけや、暮らし方、発信するときに大切にしていることについて聞いてきました。

発信活動を通じて、人生のキッカケ作りをする

―今のお仕事を始めたきっかけは何だったんですか?

元々僕は、新卒で会社員として働いていたんですが、働き方や人間関係に悩んでうつ病手前で仕事をわずか1年半で退職してしまったんです。
当時は、仕事もプライベートもどちらもおざなりにしてしまっていて、このままではダメだと思っていたときに「あんちゃ」さんというブロガーさんの存在を知りました。
「SNSとブログで発信して生活している人がいるんだ……!」と驚いたのと同時に、僕も自分の人生や経験を発信することが仕事になったらいいなと思ったんです。
それから、ブログを書くようになりました。

―今のお仕事をしていて良かったなと思えるときってどんなときですか?

誰かの人生が変わるキッカケを作れたときが一番嬉しいですね。

例えば、今40代で筋トレと料理を作るのが大好きな男性の発信活動のサポートをしているんです。
もうコンテストに出ちゃうくらいすごいマッチョなんですよね。
ただ一方で、働き方には悩んでいて、もっと自分らしい働き方がしたいと悩まれていたんです。
それだけ好きなら、アラフォーの人向けに健康的で魅力的な身体をつくれる人が増えるような発信ができるようになったらすごく良いんじゃないですか?ってアドバイスをして。
それで今、オンラインでパーソナルトレーニングができるように発信を整えてるところです。
SNSで発信していくうちに体作りに関する質問とかも来るようになっていて、いずれは仕事として形にしていけたらと思っています。

そうやって発信を通じて、少しずつやりたいことを実現するお手伝いをしたり、その人の人生のきっかけになれた時がすごくうれしくて、「あ~やってて良かったな」って思いますね。

小学生の頃、木村屋のパンをよく食べていたというやぶなおさん

―お話を聞いていると、やぶなおさんのやっていることって相手のことを知らないとできないことですよね。

僕が発信のコンサルティングをする時にいつも最初にやっていることが、「人生を一緒に振り返ること」なんですよ。

今までどんな経験だったかを知るために、人生曲線を書いてもらって、その人の一番どん底だった経験を聞くのと、一番最高に幸福度が高かった幸せな時の経験を聞く。

私も「人生曲線」書いてみました!

あとはその人自身のモチベーションが上がるポイントとか、逆にこういう時はだらけちゃうっていうマイナスなポイントも聞いたりするんですよね。
その上で、その人が「どうなったら一番キラキラと輝けるんだろう?」とか、「逆にこれまで闇だと思ってたところの価値ってなんだろう?」と、その人だけの魅力を探っていきます。
「辛い経験もあったけど、あのときのおかげで今こういう風に進んでいる」ってことを発信できれば、過去に同じような経験をした人たちをより良い方向へ導ける発信者になれると僕は考えています。

だから、ただただ相手の悩みに対して「こうしたらいいですよ」っていうテクニックを教えるというよりも、その人のトータルの人生を見て、この人だからこそできる発信を一緒に考えるっていうのが好きです。

中には、コンサルティングを一緒にやってて感極まって泣いちゃう人もいるんですよね(笑)
でも、そうやって真剣に向き合うからこそ、継続的な関係性になれるので、それがすごくいいですね。

―「周りの人との暮らしを楽しみたい」とブログに書かれていましたが、ブログを始めた当時と現在では「周りの人」に変化はありましたか?

発信活動をしていると、不思議と自分に近い人が周りに集まってくるんです。

最初、僕の周りには働き方に悩んでいる人が結構多かったです。
でも今は、「家族との時間を大切にしたい」って人や「自分の好きなことを仕事にしたい」って人が周りには多いですね。
僕の考え方や生き方に共感してくれている人が周りに増えてきました。
だから、すごく生きやすくなった感じはありますね。優しい人ばかりです。

SNSでつながることは、怖くないの?

― SNS でつながる人たちと実際に会って、仕事に発展するということは多いんですか?

めちゃくちゃ多いですね。最近はほぼ、SNSしかないかもしれないです。

僕自身も、仕事仲間を探す時にSNSで募集したりしていますね。
SNSで普段その人が発信する内容を見て「あっこの人だったら信用できそうだな」って仕事仲間を見つけます。
その上で、実際にオンラインでお話ししてみるとすぐに打ち解けたりするんですね。

仕事以外でも、「ちょうど岡山に行こうと思ってるので、会いましょう!」みたいな感じでメッセージを頂くこともあります。

―SNS上のやり取りで実際に会うということは怖くないんですか?

普通、「ネットの人には会っちゃダメ」ってイメージがありますよね。

―そうですね、それで育ってきてるので、ツイッター見ながらすごいなって思ってました。

さすがに匿名アカウントで名前も発信内容もわからない怪しい人とは会いませんが、みなさん顔を出していたり、本名で発信している人もいるので、意外と信頼できる人ばかりですよ。

実際に、SNSでつながった人たちと学校教育のお仕事をするようになったこともありました。

―高校で「地域コーディネーター」というお仕事もされているんですね。

地域コーディネーターは、一般的な学校の授業とはちょっと違って、地域での暮らしや、生き方、考え方、働き方などをメインで伝える仕事なんです。

岡山で素敵な活動をしている人や、地域を中心にお仕事されている方を高校生たちに紹介してあげて、高校生たちが新たな視点を得られたり、こんな働き方があるんだなっていうことを知ってもらう。
将来の可能性を広げるお手伝いをする仕事です。

具体的にやっていることは、体育館のような場所で講演会をしたり、みんなでキャンプに行ってワイワイ楽しんだこともありましたね。

―「地域コーディネーター」のお仕事もSNSがきっかけだったんですか?

岡山に大芦高原キャンプ場という最高に自然が楽しめるキャンプ場があるんですが、そこのキャンプ場オーナーとSNSの発信仲間を通じて繋がったんです。

最初はオーナーが同い年ってこともあって、キャンプ場に遊びに行ったりする仲間だったんですが、彼が地域コーディネーターをするようになってから、僕も協力させてもらうことになったんです。

―ブログやSNSでの情報発信と高校の地域コーディネーターの仕事は、表面上は全く違うものに見えますが、「面白いことや人をつなげていく」っていう部分は一緒ですね。

伝えたい想いはどちらも同じなのでその通りかもしれませんね。

SNSやブログだけでは伝えきれない人たちもいるので、こうやってリアルでお会いして伝えることも大切にしています。

奥さんのゆりちぇるさんは、バナナクリームロールがお好きだそうです。

ひとりひとりに向き合える発信を大切にしたい

―仕事で一番大事にしていることや、目標はありますか?

「大切な人に全力で向き合える生き方を」という発信活動のテーマであり、自分に掲げた目標をすごく大切にしています。

SNSやブログをやっていると「フォロワー数」や「いいね」の数ばかり見てしまって、人を見ずに数字ばかり見がちなんですよね。
同じように、どんな仕事をしていても忙しいときには目の前のことばかり考えてしまって、本当に大切にしたかったことをおざなりになってしまうことがあると思います。

例えば、実際に在宅ワークで自宅にいても、仕事ばかりして家事や育児は妻に押し付けて、家族のことをおざなりにしてしまうことってことあると思うんですね。
それは、もともとの「働く」という意味を間違えていると思うんです。
「働く」という言葉には、「傍(はた)を楽にする」っていう意味があるんですが、「周りの人を幸せにするため、豊かにするために働く」という意味が込められているんです。

でも、忙しい現代でなかなか本当の「働く」を実現できている人は少ないように感じています。
だから僕は、家族を大切にしながら、ひとりひとりに向き合える発信をすることを大切にしていきたいと思っています。

「大切な人たちとのひととき」を過ごしてほしい

―最後にやぶなおさんにとって「ひとときとは?」を聞いていきたいのですが、まずは「ひととき」っていう言葉自体にどういうイメージを持ちますか?

日常の一瞬というか、そういう何気ない瞬間っていう感じでしょうか。

―では、やぶなおさんはどんな「ひととき」を提供していますか?

僕は、現在の生き方、働き方とか環境とか、そういったところに疲れていたり、「このままでいいのかな」って思っている人たちに向けて「大切な人たちと過ごせるひととき」を提供していきたいと思っています。
「もっと、こんな生き方、働き方、考え方があるよ」って選択肢を伝えて、ひとりひとりが大切な人たちと過ごせるひとときを情報発信を通じて伝えていくことですかね。

―大切な人と過ごすなら、怒ってる喧嘩の話でもどんな話でも良いんですか?

大切な人との時間は、条件付きじゃなくて良いと思うんですよね。
「こうだから良い」とか、「これはダメ」とかじゃなくて。

僕は、「大切な人に全力で向き合える生き方」っていうのを大切にしていたくて、自分自身がベストを尽くせているなら、別に失敗しようが、めちゃくちゃ怒られようが、別にそれはそれでいいというか、それも大切な「ひととき」だと思うんです。
失敗の中にも必ず学びがあって、それは順調に前に進めている証拠だからです。

だから、今は目の前のことに精一杯になってしまっていたとしても、僕の発信を通じて、良いことも悪いことも、「大切な人とのひとときには必要な時間なんだ」って気づきがあったらいいなと考えています。

「今日は、妻のためにお土産を買って帰ろう」とか。
「仕事で疲れている主人のために、美味しいごはんを作ってあげよう」とか。
「友達の誕生日だから、サプライズをしてあげよう」とか。
ひとりひとりが思いやりの気持ちで過ごす「ひととき」が増えたら、きっと幸せな家庭や会社、環境が増えていくんじゃないかと思っています。

そんな「大切な人とのひととき」を提供していけるように、これからも発信活動を頑張っていきたいと思います。

やぶなおさんはたくあんサラダロールにハマったそうです(笑)

インタビューを終えて

情報発信、ブロガー、オンラインサロン。
そういったものに日常的に触れることがなかった私は、これらに対して「自分の目の前に実体として表れてこない、フワフワしたもの」というイメージを持っていました。

ネットの世界は怖いもの、ブログで収益を得るってあやしい人たち。
みなさんもそういう印象を持っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
でも、実はSNS上でもそれ以外でも、やぶなおさんが行っている活動は同じものでした。

やぶなおさんが伝えたいことは「大切な人に全力で向き合える生き方」。
働き方、取り巻く環境、自分の将来に今、悩んでいる人が一番キラキラ輝ける方法や生き方の選択肢を一緒に考え「大切な人たちと過ごせるひととき」を提供しています。

そしてそんな「ひととき」は条件付きじゃなくて良い。
これはインターネット上のフワフワしたものではなく、ネットに慣れている・慣れていないは関係なく、普段の生活の中で誰しもが「そうなったらいいな」っていう風に思っていること、心の根底にあることではないでしょうか。

やぶなおさんは一人ひとりにあった新しい生き方を作り上げる手伝いをしているのだ。
それって、すごくリアルなものだと感じました。

今回のゲスト

やぶなお さん

1993年岡山県生まれ、岡山市在住。
フリーの編集者/ブロガー。木村屋のパンWebメディア編集長。
老舗企業から個人まで幅広く情報発信をサポートしている。
好きなキムラヤのパンは「高菜サラダロール」。
プライベートでは妻の尻に敷かれながら子育て奮闘中。
▶︎twitter
▶︎ウェブサイト

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